数量・タイルの色・表情、そしてご希望納期等によって価格は変わります)
価格をご説明する為に、まず作業工程について解説させて頂きます。
(実は価格のほとんどは手作業代なのです)
◆タイルの製造工程は、
①[釉薬の色あわせ]←→[焼成テスト]
・色が合うまでこの工程を繰り返します。よほど特殊な色でない限り3回ほどで合います。
・タイルは当然焼き物ですので、焼いてみないと色が分からないのが難点で、焼成には約24時間
必要です。実質明日の同じ時間に初めて色が確認出来る事になります。
(①の作業自体、以下の②~④も同じように行います)
②生キジへの釉薬の噴き付け [施釉作業]
・土をプレスして出来たタイルの原型、「生キジ(*1)」を網の上に並べ、スプレーガンで釉薬を噴き付
けます。この手の感覚が腕の見せ所なんです。釉薬の粘性をチェックし、スプレーで噴き付ける際
のg数が重要となります。1g違うだけで色がぜんぜん違って来るのです。
とはいえ全て同じg数で施釉する事は不可能です。これが焼いた時の釉薬の微妙な「ムラ」となっ
て“焼き物らしさが”生まれるのです。(もちろん大きく違ってはいけませんけどね!)
(*1)生キジ:土を固めたクッキーのような感じの物で、手で簡単に割れます。少量なら用意して
あるキジがありますが、量によっては新たにプレス機で作らなければならない事もあります。
③台車への積み込み作業
・上記②で施釉したタイルの生キジを一個一個ヘラですくって焼き台であるサヤ(*2)に乗せます。
・このサヤを台車(*3)に約26段ほど重ねます。
(*2)サヤ:ヨコから見るとH型のお盆のようなセラミック製の台。タイルの生キジを乗せて順に重
ねます。サヤの高さは約3cm。タイルを乗せて重ねると隙間が約1cm空きます。この隙間
に火が廻って焼くのです。
(*3)台車:車輪のついたトロッコで、大きさはタテ約2m×ヨコ約2m。この上にサヤを約26段、
合計650枚積んだ状態で窯の中をゆっくり通ります。
④台車おろし作業
・窯に入れた翌日の同じ時間にようやく台車からおろせる状態になります。熱い場合はもう少し冷
ませてから手でおろします。
このようにしてタイルは生まれます。釉薬代や生地代もかかりますが、ほとんどがこの作業代金なのです。
しかしながら、上記の①~④の手間が大きく必要となる場合は多少金額の上乗せをせねばならない為、見積もりの段階で金額を表記させて頂きます。
ただしここで注意が必要です。
それは②~④は作業が一定しているのですが、上記の①の[釉薬の色あわせ]作業でお客様ご都合
で作業時間が予定よりかかり過ぎてしまう事です。
(釉薬の色合わせが難しそうな物は初めで分かっていますので、お見積もり時に記載させて頂きます
ので良いのですが)
上記①で色合わせの度に出来上がった見本をお送りします。その際に色あわせ3回までに、“お客様
側でもある程度の色の妥協”をお願いします。タイルは焼き物ですので元のタイル破片に「そっくり」
には出来ません。デジタルな目ではなくて、アナログな目で見て下さい!
(もちろん大きく色が外れたり、当社内試験を合格しない場合は当社の都合で3回以上色あわせする
場合はあります。)
ここで3回を越えて「もう少し色合わせをして!」となった場合は追加料金を頂かなければなりません。
釉薬やタイルのサイズにもよりますが、追加色合わせは1回あたり約15,000円(税別)必要です。
この事を十分ご理解下さいませ。
ただ、今まで追加料金が発生した事はありません。。。(^ ^;
是非、「お互いいい仕事が出来たね!」となりたいものですね !!!