現場元タイルに色を合わせた釉薬が出来たあと、当社は「1~3週間」でタイルを製作します。
「何でもかんでも3週間で出来るの?」と誤解があってはいけませんので、ここでご説明いた
します。
修繕用タイルの製作工程は、大きく分けて下記の5点になります。
(1)現場タイルへの色合わせ(見本焼き)
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(2)本生産釉薬でのテストピース焼き&釉薬修正
(3)本生産
(4)選別作業
(5)加工&箱詰め作業
(1)現場元タイルへの色合わせ(見本焼き)
どんなタイルでも必ず見本焼きをします。
まず送って頂いた現場タイル破片を元に、釉薬会社担当者さんと当社の技術者が打ち
合わせをします。そして、約4~8種類の見本ピースを作成していきます。この複数の見
本ピースとは、少し釉薬の調合を変えたり、施釉の量を微妙に調整したりして作ります。
なぜ4~8種類もの見本ピースを作るかといいますと、それは一回ではまずピッタリ色が
合わないので、どれかが一番近づくだろうという探りなのです。
ここで、大きく現場元タイルから色がズレていなければ、その複数種類の見本ピースを
お客様へお送りします。
■■ この一回目の見本ピース”が出て来るまでが、1週間~10日ぐらいです ■■
そして”一回目の見本ピース”がお客様に到着した後現場で色を確認をして頂き、お客様
から色の評価を頂きます。
■■ この現場色評価を頂くのに当社から発送して4~5日かかります ■■
どうして現場で確認を頂くのかといいますと、送って頂いた現場元タイルは、現場の壁の
ごく一部なので、他の大多数のタイルと比較して頂き、その大多数の平均色と比べて頂く
必要があるのです。ここで現場元タイル破片と違う色をご選択頂く場合が結構あります。
ここで、「○○番の色を少し暗めに」などとご指示を頂いた場合は、その指示方向に3~4種
類の見本を作ります。そしてその見本の中から1色に絞っていただきます。
■■ この2回目見本製作にも、約4日必要です ■■
※見本を送りしてお客様からOKのお返事を頂くまで、平均で約3週間かかります。
当社も色合わせはがんばりますが、短納期の場合はお客様にも色の妥協をお願いする
事があります。
見本焼きで「色合格」を頂きましたら、そこから約3週間以内に
(2)本生産釉薬でのテストピース焼き&釉薬修正
(3)本生産
を行います。物件によっては
(4)選別作業
(5)加工&箱詰め作業
まで行える場合があります。
なぜ3週間以内かといいますと、生産ラインには、新築用・修繕用、そして45二丁や
45角・45四丁、はたまたフラット面状や石面、スジ面などなど、いろんな工程が組み込まれ
ています。特にサイズと面状はプレスの金型を組み付けていますので、簡単にとっかえひっ
かえが出来ません。全体を見ながら一番効率の良いスケジュールを考えます。
(以前からスケジュールをしていた生産予定を変更できない場合も多いのです)
こんな感じなので、平均的に見て、
見本焼き3週間+本生産3週間という期間が必要となってまいります。
(ただしこの中で、超ウルトラの離れ業をやってしまう事もあります・・・ あまり過大に期待しな
いで下さい)
<追記>
基本は、見本焼き3週間+本生産3週間=6週間 ですが、
見本焼き2週間+本生産2週間=4週間 で出した事もありますし、
見本焼き6週間+本生産3週間=9週間 で出した事もあります。
また、近似色レベルでいいからと、
見本焼き1週間+本生産2週間=3週間 で出した事もあります。
見本焼きの色を選ぶにあたり、お客様の同意があれば生産は早められるのです。