必要な量によります。電気窯の大きさには限界がありますので、焼ける数量にも限りがあります。
そこで、ひと窯いくらという話が出てきます。
量が多くなればなるほど、電気窯は2~3回に分けて焼成しなければなりませんので、結論を言うと結局高くなります。
少量ならば、余分に買うことになり割高です。
さらにまた、厳密に言えば、分けて焼くより、本来は一回で焼いた方が焼き上がりもそろいます。
やきものは、たとえ同じ窯で、同じ温度帯で焼成したとしても、窯の中の置き方や気候によって温度の上がり方、熱量の回り方が変わります。
職人さんの間では「窯の中の雰囲気が変わる」というような言い方をします。
当社は約60mもある長いトンネル窯で焼成しています。
1台の台車は電気窯にしておよそ一回分程。
その台車が何台も連なり、レールの上を移動しながら焼成する仕組みです。
お盆とお正月以外年間を通して毎日火を落とさず、同じ雰囲気のまま焼成しています。
従って、どれだけ大量であっても一回で焼成できます。
逆に少量であっても、台車のスペースを割り振ってスケジュールを組んでいるので、どれだけ少量であっても同じように焼成できます。
弊社にも大容量の電気窯はあります。
けれど、割高なひと窯いくらという話はいたしませんし、また大量のご注文を何回かに分けて電気窯で焼成するようなこともしません。